「呼継とルフラン」というタイトルには、形を変えながら断片を継ぎ合わせる行為と、繰り返される時間の構造という、二つの意味を重ねている。
呼継は、異なる器の破片を呼び寄せ、新たな器として再生させる技法である。私はこの行為を、時代や背景の異なる図像を接合し、別の位相へと移し替える態度として捉えている。民画や民藝を手がかりに集めた、時代を超えて持続してきたプリミティブなモチーフと、現代社会の中で流通し複製され、更新あるいは消費され続けるイメージ。それぞれに宿るナラティブを横断しながら交差させることは、時間の層を呼び継ぐ試みでもある。
一方でルフランは、旋律が反復されるように、出来事や形態が変容しながら回帰する構造を示している。季節の循環や日々の営みが持つ穏やかな反復がある一方で、再開発と更新を繰り返す都市の風景は、終わりなきスクラップアンドビルドのリフレインのようでもある。情報は加速度的に拡散し、消費され、次の更新へと押し流されていく。穏やかな循環と、加速し続ける更新という、異なる反復が同時に存在している。
本展では、断片を継ぎ合わせる行為を通して、変わり続ける景色のなかにある反復を捉えたいと考えている。

池原悠太 個展「呼継とルフラン」
2026年4月11日(土)-24日(金)
10:00〜18:00(最終日は17時まで)
art gallery Komori
〒461-0002 名古屋市東区代官町39-22
太洋ビルディング4階1号室
tel/fax:052-265-8740
e-mail:agkomori@forest.ocn.ne.jp

